Italia Trip

Mr.Kのイタリア旅日記 vol.23

2023.03.31
 

みなさんこんにちは
3月も半ばを過ぎると日毎に暖かさも増して春の気配が感じられてきた。
4月には久々のVinitalyもありフードライナーとしてもザワザワと動き始めてきた感じがする。
さて今回の話題は身近なニュースをお届けしよう。と言うのはつい先日、東京有明ビッグサイトで開催されたFOODEX2023に行ってきた。
今回はフードライナーの出展はなかったが取引先の食品メーカー数社がイタリアコーナーに出展していたので弊社スタッフがヘルプに入り連日のアテンドとなった。オリーブオイル、チーズ、アンチョビ、パスタ、トマト関係の生産者などなど7、8社が有明に集まった。

今年のFOODEXは4日間開催され、連日大盛況で来場者の多さにもビックリ。入場待ちは長蛇の列で相当長い時間並んだのではないかと思われた。昨年のFOODEXはまだまだコロナ禍の影響もありブースも少なく来場者も少なかった。しかし今年のFOODEXは全然違った。
もはやコロナ騒動は終息し新たなるアフターコロナの時代に入ったと実感させられた。
参考までにFOODEX2023のデータでは来場登録者数73,789名。出展社数は海外1,586社、国内976社と圧倒的に海外の方が多かった。特に私たちが関係するイタリアからの出展社が多かった。後に聞いた話ではICE(イタリア貿易促進部)がえらく力を入れてイタリアからの出展社を呼び込んだらしい。いずれにしても会場は多くの人であふれていた。

今回、私たちの取引先の中で個人的に非常に親しくしているメーカーも出展していた。フードライナーとの関係が30年以上続くイタリア北部リグーリア州インペリアにある老舗オリーブオイルのメーカー・ARDOINO(アルドイーノ)だ。
すでに多くの方が知ってくれている金色の巻紙がトレードマークのオリーブオイル(ExtraVirgin)のメーカーだ。金の巻紙を使っているのは特にアルドイノ社だけではなくインペリアあたりで作られるオリーブオイルは多くのオリーブオイル屋さんがこのような仕様にしている。光を遮断する目的だが、おかげさまで日本においては「あーあの金の巻紙の、、、」でわかってもらえるくらいになったようで本当にありがたい。

私の業務はワイン、グラッパなどのアルコールの仕入れ、販売、管理がメインで食品部門は担当外だがアルドイーノとなれば話は別。30年以上の付き合いがあり何十回も会っている。
アルドイーノと付き合いを始めた頃のフードライナーは、ほんの数人の会社だったから誰が何の担当とか関係なく全ての事をみんなでやっていた。ただその当時からワインの生産者の来日はあったが食品メーカーの来日はほとんどなく「アルドイーノから誰かが来る」などは考えられなかった。それでも長年にわたり粘り強く販売を続けて行くうちに少しずつ販売が伸びていくようになりアルドイーノからも来日があったり、私たちも訪問したりするような関係に成長していった。

リグーリア州で生産されるオリーブオイルは一般的に辛みが控えめで比較的おとなしい味わいが主流で魚介類や野菜に合わせやすいと言われている。以前にアルドイーノを訪問した時、現社長のご両親(先代社長)が私達のために食事を作ってくれた事があった。とくに私達の為に特別な料理を作ってくれたわけではなく、彼らが普段食べているような食事だったが、とてもビックリした記憶がある。
まず出てきたのが、ビアンケッティ(Bianchetti)といって日本で私たちが食べている釜揚げしらすに塩コショウをしてオリーブオイルをかけて混ぜただけの料理。私たち日本人なら大根おろしと醬油ってところだ。その次に出してくれたのがわかりやすく言うと白ごはんにペストジェノヴェーゼを混ぜ込んだおにぎり。まん丸に握ったお米料理というかライスコロッケの中身だけって感じだったが素晴らしく美味かった。おかずは白身魚(ヒメジ)と野菜のフリット(天ぷら)。食べているものが私たちと本当によく似ている。

アルドイーノのオイルの絞り方は伝統的な方法で収穫後すぐに(24時間以内)にコールドプレスの圧搾機を使って絞る。その後フィルターを使わず上澄みのみをボトリング。それが苦味、辛みの少ない柔らかいオリーブオイルになる。だから最近は和食レストランや一般家庭のお客様にも多く使っていただけるオイルとしてマーケットが広がっているのだと思う。
というわけだからかアルドイノブースも大人気で日本人だけでなく韓国や台湾をはじめ外国からの多くの来場者が訪れていた。フードライナーは出展しなかったけれど今年のFOODEXが大盛況だったことを本当に嬉しく思う。がんばれ!食品業界。応援しようぜ外食産業!!

さて、4月になればいよいよVINITALYに出発する。とても楽しみだ。
楽しいレポートができるよう久々のイタリアを満喫してきます。
次回のMr.Kのイタリア旅日記を乞うご期待。ではではciao ciao!!